セックス依存症
セックス依存症とは、アルコールや薬物などの依存症と同じくセックスがやめられない「強迫性」を感じる病気です。別の例としては、強迫神経症という病気にかかると、どうしても不潔に感じて不安で手を洗うことがやめられず何度も洗ってしまうという状況が見られますがその病気とも似た状況ともいえるでしょう。必ずしも性欲が強くて、セックスという行為自体が好きだからということではなく、むしろストレスや不安感など心の空虚感を埋めるために、性衝動を感じ、それを自分でコントロールできなくなっている心の病気なのです。
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誰でもストレスや不安感を強く感じると逃げだしたくなることがあるものですが、セックスによってその不安感が解消された経験をすると、今度はセックスしていないと不安でたまらなくなり、またセックスをすることによってそのマイナスな感情から解放されたいと思ってしまい、相手に関わらずセックスをしてしまうということにつながります。ですから周りにいる人たちの偏見や好奇の目にさらされやすいですが、しっかりとした病気であるということを理解してあげることは大切です。
「セックス依存症」と呼ばれていますが、依存する対象は、文字通りの異性だけでなくマスターベーションや、強迫的な売買春、露出、アダルト・チャットなどあらゆる種類の性的な活動が含められます。 セックス依存症患者は、性的な刺激に溺れることが習慣となってしまい、徐々に自分をコントロール出来なくなってしまいます。セックス依存症は近年では、ギャンブル依存、アルコール依存、薬物依存と並んで依存症の代表的なものとなってきつつあります。ちなみに、過去に自分がセックス依存症であったことを公表している有名人の中には、元米大統領ビル・クリントンや、ハリウッド俳優マイケル・ダグラス、ロブ・ロウ、などがいます。
セックス依存症の原因
ストレスや不安など、心理的に嫌な状況になった時に、特に性的欲求を感じていたわけではなくそのブルーな気分から抜け出そうとして、セックスやマスターベーションを行い、それによって体験できた一時的な「緊張感から解放されて救われた気分になる」ことのとりこになってしまい、それを繰り返してしまうことから始まることがあります。また、重く憂鬱な気分になると、自分が生きているという実感を感じにくくなることがありますが、セックスの刺激によって生物学的存在感を感じ、生きているという感覚を味わう助けになるためにセックス依存症になる人もいます。また、セックスは男性にとっては「男らしさ」や「力」の証明、女性は「セックスを求められるということは、自分に魅力がある」ということの証明になるという意味で自分の存在価値を証明するためにセックス依存症に傾いてしまう人もいます。セックス依存は無軌道な性交渉を重ねることにより性病へ感染したり、望まない妊娠を引き起こす可能性が高まるので精神科や心療内科などの先生にカウンセリングを早めに受けることが大切です。