ワンマイル族とは
ワンマイル族という言葉をご存知ですか?1マイル、つまり約1.6キロ程の範囲のエリアで生活の全てをまかなう若者たちのことがそう呼ばれています。憶えている限りでは、今年の夏にテレビ東京で久米宏さんが「新ニッポン人現る!」という若者の消費について解説していた番組で「ワンマイル族」が紹介されていたのが最初かもしれません。
ワンマイル族の特徴
ワンマイル族と呼ばれる「新ニッポン人」の特徴は、基本的にはとにかく普段の生活にはお金を使わないようにするということです。またそれに関連して、「ワンマイル族」という名称の由来の通り、普段の行動範囲がひじょうに狭く、出かけるための車が欲しいという欲求をほとんど持っていません。また海外旅行に行きたいという欲求も持っていないのです。実際近年20代の海外渡航経験者が激減しているというデータもあります。彼らのキーワードは、「無料」「デカ盛」だそうな。見栄を張るとか夢を追うということにまったく執着していないのです。
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ワンマイル族、節約の理由
彼らは普段の生活ではかなり節約してお金を使わないようにしていますが、それでも労働しているなら収入があるはず。ではそのお金はどうしているのか? それは【貯蓄】している!というのが答えです。どのような目的を持って貯蓄していると思いますか?何か新しい欲しい商品を買うため?マイホームのためでしょうか?マイホームというのは完全に外れていると言えるかわかりませんが、最大の目的は、何かを購入するわけではなく、20代であっても、何かあったときのため、また老後のために貯蓄をしているそうです。ほとんど趣味のように貯金をしてゆけるそう。。。とっても堅実的ですよね。でもこれも政府の政策が若者に夢を与えることが出来ず、むしろ将来にひじょうに危機感を感じさせている証拠ではないでしょうか?
ワンマイル族になる理由
20代の若者がワンマイル族になるのはなぜでしょうか?もちろん、上記に書いたような日本の政府が若者たちに夢や希望を与え損なって、かえって不安や危機感を感じさせているという原因があるからではありますが、何より「新ニッポン人」というテーマで番組が放送されていたことを考えると、やはり若者たち自身の【価値観の変化】ではないでしょうか?今の日本の現状に合った新しい価値観を持ち合わせているのです。
年収が少なくても、毎月数万円は貯金しますし、休日は自宅の座椅子に座ってゆっくり過ごしたい、家から出る必要を感じないというワンマイル族もいれば、株などの投資で儲けて、たくさんの資産を持つようになった若者でも、食事は近所の立ち食いそば屋さんが早くて美味しいので、そこで十分ということでした。つまり、消費することに喜びを感じないという価値観なのです。「消費は美徳」という考え方で育った世代からすると理解に苦しむ価値観かもしれませんが、幸せの指標や価値観が今変わりつつあるということは、すべての世代で理解しておくべきではないでしょうか。
ワンマイル族の消費
価値観が新しくなったワンマイル族の消費は簡単には促せませんが、逆に今までの価値観をもった人たちがなかなか実行出来なかった分野での消費は活発になりつつあります。例えば社会貢献のためのボランティアや寄付を行なうことにより満足感を感じたり、環境問題に真剣に取り組む姿勢を持っている人たちも多いので、そのような分野には比較的積極的に投資をしたりする傾向もあります。目に見える物ではなく、目に見えないものから喜びや幸せを感じようとしつつあるのかもしれませんね。
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