カビの種類と私たちの生活
カビは微生物学上では真菌に分類されます。世界中で存在が確認されているカビを含む真菌の種類は約70000種類あると言われています。
私たちが住む日本の住居で発生するカビの種類は20〜30種類、生活の場でよく見かけるカビの種類には、クラドスポリウム、ペニシリウム、アスペルギルス、アルタナリア、ワレミア、フォーマ、クルブラリア、フサリウム、アクレモニウム、トリコデルマ、などがあげられます。
カビは高温多湿ほど発生しやすいと思われている方が多いのですが、乾燥した環境でも生えるカビや、湿った環境に多いカビ、さらに非常に湿度の高いところでしか発生しにくいカビなど、カビの種類によって様々なところに発生します。しかも最近では冷蔵庫内のようなかなり低温の場所などでも多くのカビが見られますので人間が生活できるところなら基本的にはだいたいどこででもカビは発生します。
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家庭でよく見かけるカビの種類
【風呂場浴室に多いカビの種類】クラドスポリウム レジネなど
【エアコンによくいるカビの種類】クラドスポリウムなど
【冷蔵庫のゴムパッキンなどのカビの種類】クラドスポリウム レジネなど
【畳につきやすいカビの種類】 ケトミウム グロボーサムなど
【カメラのレンズに出来るカビの種類】ユーロチウム レペンスなど
カビの影響力や被害
カビの影響は私たちの生活のいろんな分野で良い働きや悪い影響を与えています。
良い働きとしては、食品に利用されるカビがあります。カビが分泌する酵素による作用で、タンパク質をアミノ酸に分解して、風味を出したり、デンプンを糖化したりします。カビを利用した有名な食品としてはチーズがありますが、カビの種類として、アオカビを用いたものは「ゴルゴンゾーラ」などのブルーチーズが有名ですね。また、カビの種類として白カビを用いたものでは「カマンベール」などが有名です。また日本古来の発酵食品である、日本酒や醤油、味噌などはコウジカビというカビの種類を穀物で培養した麹(こうじ)を利用しています。さらに、医療分野においてもカビの種類によっては有効利用がなされています。一番初めの抗生物質であるペニシリンは、カビの種類の中でもアオカビの分泌物より抽出されて、梅毒や猩紅熱などの特効薬として利用されました。
でもやはり、カビと言うと悪い影響力も多いのです。健康に及ぼす影響としては、小児ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食中毒などの原因にもなりますし、カビは種類によっては食べ物ばかりでなく、家の建材の腐食などに影響を及ぼし強度劣化などの被害ももたらすのです。
カビの種類と対策
カビは種類にもよりますが基本的には適度な湿度、温度、栄養があればどんどん繁殖してゆきます。ですから、それらを抑えるカビ対策としては、カビの栄養素を家から減らすことと、通気をよくして湿度が高い状態を長く作らないことです。家庭のカビにとって主な栄養素となるのは、フケや食べかすなどです。ですからこまめに掃除機がけをすることは大切ですね。また、通気をよくするため家具の裏など、物がいつも置きっぱなしになっている場所は、掃除ができるくらいのスキマがあると、掃除も出来ますし、空気も流れやすくなりますのでそのような隙間を作るとカビ対策になりますよ。
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