胃がんの切除、どの段階で?
他のガンと同じように胃がんもその進行具合によって、手術や切除の方法にいろんな方法や種類が取られます。ですから、まずは自分が胃がんのステージがどの程度なのかを知っていることが、適切な胃がん手術や切除がどのようなものかを判断する助けになります。胃がんも早期発見できれば、患部だけを切除する内視鏡手術によって比較的容易に完治します。
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胃がんのステージ
胃がんは、その進行度によってT〜W期(ステージ1からステージ4)に分類されます。
胃がんの進行度、つまりステージは、ガンが胃壁を侵食している深さだけで決まるものではありません。それも重要な要素ですが、あとは他の臓器や、腹膜、またはリンパ節にまで「転移」しているかどうかなどの状況も加味されて決まります。ステージ1では、胃壁へのがん細胞の侵食の深さが表面の粘膜近くでとどまっており、転移がほとんど認められないもので、早期がんと呼ばれます。それ以降、胃壁への侵食が深くなればなるほど、ステージ2から4まで高くなってゆきます。ステージ2以降の進行度のがんを「進行がん」と呼びます。またステージ3までが通常の外科的手術で切除が可能と言われています。ステージ4にまで進行すると、まずは放射線療法や抗がん剤治療などの化学療法が用いられ、それによってガン細胞を小さく弱らせてから、その効果や、患者の体力などを鑑みて手術や切除を行ないます。
胃がんの種類と切除
胃がんは、胃壁の一箇所に固まって成長していく場合がありますが、この場合、正常な細胞との境界線がはっきりしていますので、外科的手術で切除を行ないやすいタイプといえます。近年ではその大きさなどによっては内視鏡手術で胃壁に小さく切除を行ない、手術後の回復が非常に早く、このような手術を希望する患者も増えています。もちろん、判断は診断した医師と病院によって、また選択肢を与えられ家族で相談して内視鏡で行なうのかどうかを決められることが少なくありません。
一方、胃壁のあちらこちらにがん細胞がバラバラに散って大きくなっていくものもありますが、このタイプは内視鏡で切除するのは難しいタイプのがんと言えます。
胃がんの手術、切除
胃がんは進行度にもよりますが、基本的には、病巣部分、または転移部分を手術で切除することによって治療します。抗がん剤治療などの化学療法や放射線療法が最初からメインで選択されることはほとんどありません。どちらかが採用されるとしても、基本は外科手術と組み合わせて、副次的な形でそのような療法が用いられるのが一般的です。
胃がんの手術では、どの程度、胃を切除するのでしょうか?
昔は開腹手術のために30センチ近く切除された時代もあったそうですが、最近では腹腔鏡を使った手術も多く、この方法なら切除範囲は5ミリから1.2センチ程度の穴を数箇所切除するくらいです。この小さな穴から腹腔鏡を入れて、モニターで確認しながら病巣を切除します。また、がん細胞が胃の表面の粘膜までしか浸透しておらず、転移している可能性が低いと判断されるなら、もっと負担の少ない内視鏡手術によって、口腔から内視鏡の管を通し、モニターを見ながら胃壁を小さく切除するだけで済まされることも増えています。
では、もっと胃がんが進行していた場合は、どうでしょうか?
がんが胃のまん中や上の方にできてしまっている場合、大抵、胃の全摘手術になります。胃を全摘切除した後、食道と小腸がつなぎ合わされます。また、がんの転移の可能性がある場合は、広がり具合によって、胃の2/3を切り取る部分切除が行なわれるかもしれません。部分切除は、広がり具合が胃の出口付近まででとどまっている場合に行なわれます。
胃がん手術の入院期間
胃がんによってどのくらいの期間、入院する必要があるでしょうか? 手術の種類によりますが、一般的に、内視鏡による切除手術を行なった場合は、約1週間弱、部分切除の手術を行なった場合は3から4週間ほど、胃の全摘出手術を行なった場合は5から6週間ほどになるかもしれません。
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